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スチームボーイを見て

無論ネタバレありなので、そこのところはご注意を。
 前日は「いかレスラー」をレイトショーで見て、いー感じで脱力した後に国分寺へ飲みに行く。そして翌日は友人h君と某所で「スチームボーイ」
 結論、二人とも満足。
 つうか、見る前に彼と話していたのだけど、某新聞の映画評やBBSの評判の話をしながら、「別にAKIRAを望んでる訳じゃなくてスチームパンクなんだから、壮麗ならいいんじゃない」と。
 予告編の「ハウルの動く城」を見た。劇場を出た後で「案外、キムタクのハウルって当たりかも」とか話をした。これも見ておこう(笑)。まあ、スチームボーイが公開を早めたのも分らんでもないな(笑)
 さて、本編。紡績工場のピストンとシリンダー、そして歯車。もうこれだけで「おおっ!」という感じ。私はこれでかなりきましたね。
 そりゃ話に深みがあるとかないとかは気にする人にはあるかもしれないけど。ある意味スカッとした話でした。自分ではスチームパンクは日本人にあわない(そもそもh君は『スチームパンクって流行したんだっけ?』とのたまってました)、と思っており、それなりにうまくやったのは「サクラ大戦」くらいで、それも途中伝奇物語的になっているので素のスチームパンクは日本人には難しいんじゃないか、大友克洋のお手並み拝見と思っていたのだが、意外にストレートに扱われると面白いと思えた。多分、かなり時代考証もきちんとやったのではないかとも思われた。テムズ川に浮かぶ万博の初日の船列は、ホーンブロワーシリーズをちょっと連想した(スチーム城を攻撃する砲艦とかも)。それにスチーム城のコントロールルームのレールが黒塗りで金の縁取りがしてあるのも当時の英国風味でよかった。
 h君と話をして、日本のアニメの技術は行くところまで行ったという話になった。そこでまた、基本の脚本や絵コンテに立ち戻るのじゃないかなと真面目な話もしたり。
 ストーリーについて文句を言うと、スコットランドヤードどころかイギリス軍相手にドンパチやるなら落とし前はつけないと…違うか。あそこまで発散させてむちゃくちゃにしてその収拾方法を何も考えていないというのはいかがなものかと。ビクトリア女王一家を避難させるというエピソードを入れたというのに…。

 まあ、話はいい(笑)。登場人物について
 まず、レイ
 いや、予告編を見たときに「なんか、女の子がCVやってるよ。これ、絶対に似合わないよ」とか思っていたのだが、鈴木杏さんですか、よかったと思う。こういう発明少年が出てくるアニメといえばナディアのジャンだけど意外に似たような存在だったかも。でも、自分から考えようとする姿勢が違うかもしれない。
 エディ(親父)とロイド(爺さん)
 うーん、どっちもなんだかんだいってマッド(サイエンティスト)なんだよなあ…スチーム城の崩壊の長いシーンで、結局、父(祖父)と息子(父)で自分の作ったものの自慢合戦をやっているわけで…なんだかなあ…。個人的には祖父の究極の遊園地の絵をもっと長い時間かけてやってほしかったな。押井守ならそれだけで30分はやってくれただろう。
 スカーレット
 パンフレットをh君にみせてもらったら「仮で『スカーレット・オハラ』とつけたが、時間がなくてそのままになった」というくだりに爆笑。でも、なんだかんだいってヒロインなんだよなあ…なんか可愛い。初登場のブルマ姿にはぁはぁ(嘘)。それにおうち(オハラ財団)がやってることについてはレイに無関係である限り絶対正義だと思っているところも潔いな。でも家庭は寂しいのだろうな。でもそれも夜中の水晶宮のシーンだけ。基本的に彼女は爽快。h君いわく「典型的な大友女性キャラ」と言っていたけど私は大友作品(漫画も含めて)で女性が出てきたという記憶がないんだな…(^^;。まあ、アスカ様を始めとして、こういう白人勝気少女って好き(^^;
 その他の人々
 スチーブンスンは、あのジョージ・スティーブンスンの「息子」だったのね。彼はてっきり善人側の代表かと思ったらイギリス海軍をバックにして自分の邪魔になるスチム親子(祖父と父)をデモンストレーションを兼ねながら排除しようとしていたのね。意外だった。それにその弟子のデイビッド。うーん、科学の力に魅入られたという点でレイの父に似ているか。ここらへんの人物が単なる好漢じゃないところがいい。オハラ財団の人はなんだかんだいって狂言回しだったかな。意外に憎めないタイプの悪人だったりして…
 またストーリーに立ち返るが、楽しいジュブナイルスチームパンクストーリーだった。やっぱり、少年はお嬢さんを助けなきゃいけないよね。どちらも大活躍。それに最後はお姫様抱っこだよね。手をつないで二人で空を自由に飛ぶなんて欺瞞(笑)。おてんばな彼女がとても魅力的だった。レイはレイとして魅力的だったけど、スチーム城の制御室からの脱出のあたりで、スカーレットへの思いが多少かたちづけられたかな。個人的にはスカーレットが最後に頬っぺでもいいからキスをするものだと思っていたが…。
 しかし、エンディングロールのスタッフに気を取られていたら、裏に色々と次回作に関わりそうな重要な絵が出ていた。慌ててそちらも見るようにしたが、うーん「スカーレット様、最高です」といわざるを得ない様な絵が。レイがスチームボーイとして様々な場面にいるところや、その中にもう一人のスチームパースンがいることや(多分、スカーレットだよな…)。自信に溢れた表情でスカーレットが足を組んで飛行士の格好をして、その横にオハラの手下どもがいるカットや、塹壕からパラシュート部隊を狙撃するシーンや、エッフェル塔やら、電球とか…。パパは潜水艇で逃げたんだよな。多分。爺さんは次回作で死ぬんだろうな。そういえばこのカットのスカーレットは金髪じゃなくて赤毛だったんだな。

 帰りは焼肉。うーん、酒も食もすすんだ。でもピッチが早すぎたかも(笑)

 「僕は未来をあきらめない」というちょっと欝展開を想像させるキャッチとは裏腹に、とにかく、あまり考えないで機械がゴーゴーと動いてドッカーンと大爆発するのを楽しんでスカーレット様達の表情を楽しむのが吉の映画ですね。楽しかったなあ。次回作も激しく期待です。

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